人間 この未知なるもの【日本經營計画Ⅷ・Ⅸ(解題)】

こんにちは。
戦略思想研究所 中森です。

本日、『日本経営計画』を更新しました。

Ⅷ 宗 教
 1.宗教的平和運動について
 2.宇宙的霊性
 3.聖徳太子の現代的意義
 4.神道文化の本質

Ⅸ 科 学
 1.二十世紀における人間科学の実験
 2.科学建設の根本方向

前回の記事より、地球主義の中核をなす「未来的逆視法」を共有していますが、「生命」もまた地球主義の根幹をなすものです。

人間は「生命」、とりわけ「人間そのもの」について、あまりにも無知であるからです。

例えば、ラッセル・アインシュタイン宣言に見られるように、人間は、自らに全面的な死をもたらす大量破壊兵器を開発することはできても、その使用を止めるには「人間性に訴える」以上の手段を持ち得ません。

また、RAND研究所は、生物学的リスクが極めて深刻な鏡像生命について、「実体が誕生してから規制する従来の方法では手遅れになる」と警鐘を鳴らし、「生きた鏡像生命の創造そのものを未然に法的に禁止・予防する」ためのグローバルなガバナンス枠組みを今すぐ構築すべきだと強く訴えていますが、やはり、「訴える」以外に手段がありません。

全面的な死をもたらす大量破壊兵器をつくることができたのだから、それらを「無効化」するような技術開発があってもよさそうですが、「訴える」以外に手段がないということは、そのような技術開発はできないということでしょう。

思うに、大量破壊兵器を開発を止める方法は、その開発エネルギーを「生命そのものを知る」ことに向けることです。そして、生命、とりわけ人間そのものを知ることができれば、大量破壊兵器の開発の無益さを知ることになると思います。

そして、原子力技術も鏡像技術も生命のために活かすことができる。

しかしながら、実態として、人間は、「生命を死滅させる」ことには全精力を注いで技術を磨き上げることはできたのに、「生命そのものを知る」ことは棚上げし続けたのです。

それでは、なぜ棚上げしてきたのか。

『人間 この未知なるもの』を著したアレキシス・カレルは、生命科学と物質科学の差異の原因として、次のように述べています。仲小路彰著『未来学原論』からの引用になります。

我々の祖先はまず生きなければならなかった。人間の祖先は生きるために、外界との激烈な闘争をつづけた。食物をうるために、―――寒気を防ぐために、わが祖先は自然と闘い、野獣と格闘し、他種族の侵入の脅威と闘争しなければならなかった。

出典:仲小路彰著『未来学原論』

カレルは、生きることの必要性が、生命の科学の発展よりも優先したとしており、この歴史観によれば、「生命を死滅させる」ことには全精力を注いで技術を磨き上げることができる人間の性も腑に落ちます。

関連して、仲小路彰著『未来学原論』からの引用を続けます。

古代において天文学が著しい発展を示したときでも、我々の祖先は、生理学について何の知識もなかった。人間は肉体や精神の難しい構造を明らかにする発見よりも、労働を楽にし、交通を速め、生活を豊かにする発明に熱中した。肉体や精神のことは殆ど忘れられていた彼らにとって、未知なる世界を知ることは大変必要と思われたが、未知なる自分自身を知ることは、問題とされなかった。人間が外界の征服に少しひまが出来たとき、人間ははじめて自らを省みるに至るのであった。
さらに人間の有する習癖もまた、人間を知ることをさまたげた。人間は本来的に簡単なことを好む癖をもっている。ベルグソンが、「創造的進化」に、―――「生命に対する無知が人間の知識の特徴である」――― と云っているように、我々にとって複雑なものは苦手である。自然は 人間ほど複雑ではない。人間は宇宙に自分の心にある幾何学的形態を探すことを好む。―――幾何学を地球にもたらしたのは人間であった。人間のこの幾何学的形態の探求は、機械の精密さと結合し、複雑な現 象を単純な現象にまとめ、綜合しようとする。
こうして、カレルは人間の科学が物理学や天文学に比してはるかに遅れているのは、かつて人間にひまが与えられなかったこと――人間の問題が複雑なこと、人間の知識の性質によるとしている。しかし、カレルがここで云っていることは、あくまでも、人間の科学的方法による探求である。そして、彼はいわゆる近代科学的方法が生きた人間をとらえることの絶望的な困難を告白しているとも云えよう。けれども、単に人間が、自らの生存の必要性から、内を省みるひまがなかったと歴史をみることは余りにも一面的見方ではないであろうか。すでにある意味では数千年の昔に、アジアの聖哲が、人間そのものに対する深い本質的理解を示していたことを忘れてはならないであろう。

出典:仲小路彰著『未来学原

つまり、仲小路は、「生命に対する無知」は西洋的特徴に過ぎず、アジアの聖哲は、生命、人間そのものに対する深い本質的理解を示していたとしています。

アジアの聖哲の理解は、東洋的特徴でもあり、その特徴は、「自然は克服する対象ではなく、和解する対象である」とすることにあると思います。

自然の猛威に対して「競わず争わず」、「生命を育む唯一の場」である地球と対話することで、自然と和解するのです。

地球が「生命を育む唯一の場」である根拠は、「水」の存在です。地球以外にも生命を育むほどの水を有する天体があるのかもしれませんが、現状、地球をおいて他にないでしょう。

即ち「生命を知る」ことと「水を知る」ことは同義といって過言ではないでしょう。

実際に、人間は生命と同様に、水についてもあまりにも無知です。その理由も同じで、水の構造と挙動は、極めて複雑だからです。科学者は、生体組織の構成成分の分析を行う時、脱水するか、純水を用いますが、生命は常に水とともに存在し、生命が持つ水は純水ではありません。

生命に無知たる原因を科学者が自らつくっているのです。

おそらく、水が分かれれば、生命に対する無知も解消されると思います。水の研究は、それだけの可能性と価値を秘めています。水は、核兵器を無効化する能力をも秘めていると仄聞します。

したがって、大量破壊兵器の開発エネルギーを「水の研究」に向けることができれば、人間は、生命、とりわけ人間そのものについて、あまりにも無知である現状を克服することができるでしょう。

「ゆの里アクアフォトミクスラボ」には、「水の研究」の最先端が結集しています。

即ち日本。

今まさに、アジアの日本ではなく、太平洋の日本として、「聖徳太子の現代的意義」と「神道文化の本質」が存分に発揮される時機が到来していると確信します。

それでは、本日更新の記事をご紹介します。

Ⅷ 宗 教

Ⅸ 科 学

それでは、また。

戦略思想研究所 中森護

P.S.

連日、不正アクセスと個人情報流出に関する報道がなされていますが、弊社が管理するシステムには、第三者による不正アクセスは確認されておりません。

しかしながら、安全のため、他社サービスとは異なる独自のパスワードをご設定いただくなど、定期的なパスワード変更を推奨いたします。

パスワードのご変更方法は、メンバーサイトログイン画面からご確認頂けます。

無料メールマガジン

落合莞爾氏の新コンテンツや講演会の予定に関する情報、
小山内洋子氏をはじめとした新講師陣の新コンテンツや講演会の予定に関する情報を、
いち早くメールでお知らせします。

>無料メルマガのご案内

無料メルマガのご案内

落合莞爾氏の新コンテンツや講演会の予定に関する情報、
小山内洋子氏をはじめとした新しい講師陣の新コンテンツや講演会の予定に関する情報を、
いち早くメールでお知らせします。