修験子栗原茂【其の六十五】世界人口を総数五億人ほどに減らす事も可能な時代

 修験子シリーズの再開は大戦後の占領下に始まる日本の医薬分業から言及していきたい。

 公益社団法人日本医師会(略称日医)は大正5年(1916)に発足、世界医師会への加盟参入は昭和26年(1951)第5回ストックホルム総会の際とされる。北里柴三郎を創設者に内務省令の医師会規則が定まったのは明治39年(1906)だった。

 ……、……。

 さて、余命が残り少なくなったようです。

 修験子シリーズこれにて大きな様変わりに転じますが、決意最大の理由は「風猷縄学稽古の型」が定まったので、以降(1970~)を託す事への豊富な人財を知って安堵したからです。

 昭和45年(1970)は第二次世界大戦に断を降した現人神(昭和天皇)が宝寿70年に達した期であり、文明ワンワールドはアナログ主体の政治的風土からデジタル主体の国際化へ舵を切り替え転化する大きな岐路に立たされていました。その最大目論見は国際政治のメタバース化であり、大国主導の政官業言に群がる野心が如何なる野望を企てようと徒労に終わらせるテキストのシステム化を発動させる事にあったと私は自負するのであります。

 もはや、旧来型リーダー層の存続は役立たずの態を示すのみ、シリコンバレーに象徴されるようなサイボーグ的アバターは「モグラたたき」のゲームに明け暮れしていたのです。その資金捻出を謀り米ウォール街に屯するバクチ打ちこそ、政官業言の旧来型リーダー層で自らのサバイバルに狂騒する相は断末魔そのものでした。

 日本では万国博覧会が開催されていました。東京オリンピック(1964)はお茶の間への侵攻に成功したテレビへ公共放送と偽る免罪符を与えており、以後、人手が不足するテレビは恥をさらして恥じないゾンビの養成機関へと変じていきます。その弊害最大を被ったのが古来伝統のテキヤ社会とバクト稼業であり、前者の利権はそっくりテレビに横取りされ、後者は公益バクチと偽る利権政治の餌食とされ、後に講じられる日本独自の同和対策法と嘯く弥縫策により、テキヤもバクトも伝統とは縁が薄い被差別民一色に染められていったのであります。

 テレビの影響力はすさまじく、圧倒的ポテンシャルを培う日本人の勤労勤勉を減じるため、莫大なエネルギーを浪費するテレビの徹夜放映は怠け者を増産するのみとなります。反社会勢力とは何ぞや国権の最高機関で可決された法制化を阻む代議員の暴走は反社会行為に当たらないのか、闇営業とは何ぞや眠らない夜を膨大な電力浪費で演出するテレビは闇営業に当たらないのか、曲学阿世の増長を促すテレビは利権に群がる政官業言の温床そのものへ転じていきました。

 このたび、風猷縄学稽古を通じて覚った私の自負は「修験子シリーズが1970年」で中断しても以後は稽古仲間が「自主的にやる」と確信したことです。私の続稿は未来透徹にしぼります。

 私の自負するところ、地球人の出現は数百万年を経過したばかり、天地に蠢く自然界の法則性には周期性があり、その周期性に準じて地球人も生かされていると私は覚っているのです。而して、その天地創造は他に譲るとして、地球史と地球人の関係をあらため、地球人の特徴である文明的周期性を認識したのち、地球人の未来を透徹しておきたいと念じる次第であります。

 参照する情報は「自ら警告を発するウィキペディア」から、私の理解に及ぶコトガラをコピーして参考に付す所存であります。以下、本題へ進みます。

 太陽系惑星の一つ地球は、太陽から3番目に近く、表面に水、空気中に大量の酸素を蓄え、人類を含む多種多様な周期的生命が実存する事を特徴としております。

 私達の未来を透かすには、前提に、天体の「軌道要素」を知らなければなりません。軌道要素とは惑星や彗星あるいは人工衛星のようにある天体の周囲を公転する、天体の運動する軌道を指定するために使用されるパラメータを意味します。

 地球軌道は黄道(太陽の見かけ上の通り道)面から、軌道傾斜角の分だけ傾いた平面上に連なっています。指定された傾斜角度の平面は無数と考えられるため昇交点赤緯を用いて一つに限定し、それ以外の軌道要素は平面内における軌道の形状を指定するために使われます。ある天体が重力によって公転するとき、その軌道は重力源となる天体を一つの焦点とする二次曲線を描きます。それゆえ二次曲線の形状を指定するためには二つのパラメータが必要となります。

 また、さらにその軌道が存在する平面を指定するために2つのパラメータが必要となり、その平面上での軌道がどちらの方向を向いているのかをさらに指定するために1つのパラメータが必要になるというわけです。そうしたのち、天体がある時刻に軌道上のどの位置に存在するのかを指定するために少なくとも1組の時刻と軌道上の位置のデータが必要になります。

 天体の軌道の決定とは、その天体の観測位置をもっとも良く説明できる軌道要素を導き出すことが求められます。軌道の形状、平面、向きを定める5つの独立したパラメータを求めるには、5つの独立した観測データが必要となるわけですが、1回の観測で赤経、赤緯の2つの独立した観測データの組を得る必要があります。そのため、軌道の決定には少なくとも3回の観測を要しますが、その観測期間の長短は誤差の大小に係ると認識しなければなりません。

 現時点(2023)の軌道要素と性質は「元期;2014年5月23.0日TT=JD2456800.5」とされています。元期は時間的な起点を指す語ですが、主として天体観測や測量に用いる事が多であります。たとえば「元期2000.0」は西暦2000年1月1日の世界時0時を年数、日数、時間の起点として用いる事を意味します。たとえば、暦表時=ETの定義ではユリウス世紀であるTの起点1900年1月0日12時が元期とされ、ユリウス日の元期はユリウス暦の紀元前4713年1月1日の正午(世界時)に当たります。

 また、TTはTerrestrial Timeの略で国際天文学連合=IAUが定義した現代天文学の時刻系で主に地球表面からの天文観測の時間測定のために使用する「地球時」の意訳であります。

 TTの単位は国際単位系=SIの秒ですが、理論上の時刻で現存時間の近似でしかありません。

 TTは常用目的のために使用される時間尺度である協定世界時=UTCとは異なります。国際原子時=TAIを経由して間接的にUTCの基礎を為していますが、TAIとETの歴史的な相違から、TTが導入された時点でTTはTAIよりも約32.184秒先行していた事になります。1976年、IAU第16回総会で採択された地球上の時刻系定義は、後に地球力学時=TDTと名付けられました。これは力学時を基礎とするため、太陽系天体暦の時刻系であった太陽系力学時=TDBに対応する事になります。ところが、これらの時刻系定義が不完全である事は前述した経歴から明らかであります。力学そのものに対する疑問も必然的につきまといます。

 1991年、IAU21回総会の勧告4はTDTを再定義してTTと改称します。つまり、力学を抹消これ地球時と検めたのみに思われますが、TTは同時にIAUが定義した地心座標時=TCGによって形式的な定義とされつつも、TCGの線形尺度であると定義されたのであります。即ち、TT単位は平均海面の地表(ジオイド)上におけるSI秒と定義されたのです。この事はTTとTCGの間における正確な時間比率を実験で決める宿題がある事を意味するわけであります。

 重要なことは、ジオイド表面における重力ポテンシャルの実験決定が、物理測地学における課題を抱えている事にあると指摘されても、物理測地学が正確に理解されるとは思えません。

 2000年、IAUはTTとTCGの時間比を1-6969290134×10マイナス10乗と告知する事でTTの定義をわずかに変更したと発表(=根源は2000年問題)します。

 2023年、現時点のTTに関する定義はTCGと一定の割合で異なると告知されています。この形式は TT=(1-LG)TCG+E つまり、TTとTCGはそれぞれ地球時と地心座標時のSI秒の線形カウント、LGは2つの時間スケールの速度の定数差、Eは紀元を解決する定数、としてLGは正確に6969290134×10マイナス10乗と決められました。

 他の関係式は略しますが、現示するTTは理論上の理想であり、特定の現示に依存せず、実用的な目的に用いるTTは、地球系内の実際の時計によって現示する事になっています。TTの主な現示はTAIから提供されており、1958年から運用されているTAIは、世界中に設置された数百個の原子時計の荷重平均を使いジオイド上での固有時の進みに一致させる笑)と言われます。

 TAIは原子時計群が示した読みを定期的な比較により較正し、遡及的な定義に当たるため、その評価値は参加する時計を運営する機関によって、リアルタイムでも提供されております。TTが導入された際の歴史的な違いはTAIとETにも関係するので現示の定義にも違いが生じますが、違いは前記している約32.184秒の事を指します。

 TAIは一度公開されると決して改訂されないので、エラーが判明しても未修正のままという可能性が指摘されています。そのため、過去のTAIデータの再解析に基づいてTTのより良い現示を生成する事が可能となるように準備された(笑)と言われます。

 国際度量衝局=BIPMは1992年以来、現示生成作業のため数年を要したそうです。それらのTT現示は発行年を示す数字を付し、銘板に「TT(BIPM08)」の如く刻んだと告知のうえで2016年2月時点の最新「TT(BIPM15)」を公表したとされます。

また、国際計時、天文学、ラジオ放送の国際コミュニティーは、パルサーの観測に基づく新たなる正確な時間尺度を作ることを検討した事により、その新しいパルサー時間尺度がTTを計算するための独立手段に役立ったとされ、最終的にはTAIの欠陥を特定するのに有用と評価されたそうです。  場合によってはTTによる記述時間がTTの詳細な理論的特性を重要としない状況下で処理した事の

 指摘が表面化したとも伝わります。ミリ秒を超える精度であっても、こと足りる場合もあれば、こと足りない場合があり、前者はTTがTAIと同じ時間間隔で進行するとみなされ、TTはTAIよりも早いため、TTの大凡イコールTAI+32.184秒に近似(苦笑)とも表現するそうです。

 さらに、TTはGPS時間尺度とも同じ時間間隔で進行するとみなすため、GPS時間尺度はTAIと一定差(TAI-GPS時間イコール+19秒)を有しており、TTとGPS時間は+51.184秒に近似できるとみなしているそうです。

 近似に関する他の情報は略すとし、相対論的関係に触れておく必要もあります。

 相対的に動いていて高度が異なる場合に当たって、異なる場所にいる観察者は相対性理論によって記述された効果のために、互いの時間の進み方が違って見えます。その結果、理論上の理想としてもTTは全ての観察者の固有時に一致しない事になります。

 相対論的に言えば、TTはジオイドに位置する時計の固有時として記述されますが、TTの実際は座標時として定義されるようになりました。再定義はTTを定量的に変更する事をせずに、既存の定義をより正確にすべく決定し、事実上、それは無限に高い高度に位置する概念的な観察者と比較し、特定の高さの重力による時間の遅れに関して、ジオイドすなわち平均海面水準を定義する事に決める選択をしています。

 TTの現在の定義は、地球から無限に離れているがゆえ、重力による時間の遅れの影響を受ける事もないため、地球に対して静止している概念上の観察者の固有時と同じ、TCGの線形尺度とみなす事が可能と強弁しております。

 TCGは主として天文学における理論的目的のために使われますが、地球の表面上にいる観察者の視点から見れば、TCGの秒は観察者のSI秒よりもわずかに小さい単位になります。TTに対する観察者の時計の比較は、観察者の高度に依存するところとなり、それらはジオイドで一致して、より高い標高での時計がやや速く進むことになります。

 いささか辟易する記事とは思いますが、地球人ほぼ全員が手にするデジタル化の端末機は、一瞬に世界を駆け巡る情報通信技術=ICTに連動し、その共有時刻は世界人口を総数五億人ほどに減らす事も可能な時代を迎えているのです。

 今やAIによる政策を以て国際政治を支配あるいは空白にする事も可能な時代なのであります。

 少し刺激が強すぎる嫌いありますが、よくよく私たちの住処である地球を知らなければ、いかなる情報トレンドに思いを巡らせても、単なる好き嫌いは自分自身を否定する事にしかならないのです。例えば、自分はアナログ派ゆえ関係ないと強がっても今や生きるための社会が全てデジタル化を軸に動いているのだから、手前ミソの思いは自身の命を絶つブーメランにすぎないのです。

(つづく)

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