縄文人の義兄弟ツラン

こんにちは。
戦略思想研究所 中森です。

先日、風猷縄学稽古編【第四期】
参加募集要項をご案内しました。

理念は、
克己自立を成就するための透徹史観を磨くこと。

方針は、
「公の中の私」を世に鮮明に知らしめること。

目的は、
「在るがまま、成るがまま」を見透かすことで、
「未来を養い、教え、禁じる」潜在力を身につけること
にあります。

風猷縄学稽古の理念と目的は、
初期を踏襲するものですが、

第四期以降、
「公の中の私」を世に鮮明に知らしめる
という明確な方針を立てています。

「公の中の私」とは、
極めて抽象度の高い表現であるため、
説明のため抽象度を下げるとするならば、

「公」=「大自然」
「私」=「不自然」

となるかと思います。

さらには、
「不自然」な行為の主体として、
「私」を「人間」に置き換えて、
説明を試みたいと思います。

はじめに、一般的に行為とは、
人間が意志(意思)に基づいてすること。
また、行動することとされています。

行為の根拠は人間の意志(意思)である
とも言い換えることができます。

それでは、「根拠」とは何か。

人間社会では、
自らの行為の正当性を担保するために、
根拠、証拠、エビデンスといった言葉を
用いることがしばしばありますが、

そのほとんどが、
その時、その場所の環境条件下に限定されたもの
でしかありません。

それはそのはずで、
あらゆる分野で人間の認識と理解のおよぶ範囲は
限定されていますし、

直近の国際政治やマスメディアに至っては、
今日の根拠を明日なかったことにするなんて
日常茶飯事です。

大統領が変わるとなれば、
なんの躊躇もなく多様性も公平性もなかった
ことにする企業の性癖は報道のとおりです。

むしろ、
今日の根拠を明日なかったことにできる力こそが、
人間社会における権力の本質であるといえるでしょう。

権力を持つ者は、
今日の根拠にしがみつく衆生を、
明日、冷酷に振り落とすことができます。

英語のことわざにあるとおり、
手のひら返しに抵抗のある実直な人間ほど、
悲惨な目に合うのは世の慣わし。

されど、
AIであろうが宇宙開発であろうが、
いかなる物質的完成にも「限界」があり、
一度依存すれば、手のひら返しも間に合わず、
阿鼻叫喚の未来から逃れられないこともまた、
予見できるひとつのシナリオです。

だからこそ私たちは、

今日在るものが明日も在るか、、、?
それとも消えているのか、、、?
どのくらい残り、どのくらい消えているのか、、、?

玉石混交から本物を見極める力を身につけることが
必要なのです。

それでは、本物の根拠とは何か。

本物の根拠とは、
いつでもどこでもだれでも納得できるものでなければならず、
極論、いつかは消えてしまう根拠はすべてフェイクです。

もちろん、
今だけ、金だけ、自分だけの行為を正当化する根拠さえ
あれば十分という考えの人もいるでしょうが、
果たして、
そんな根拠で真の生きるよろこびを得られるかどうか。

そういった「在るがまま」の人間社会の中で、
間違いなく「これが本物の根拠だ」と言えるものは、
「大自然」をおいて他にありません。

大自然は不変の法則生を保つ循環型システムであり、
人間社会が起こる前から厳然と存在し、
人間社会が終わっても存在し続けるであろうことは、
否定しようがないからです。

一方、人間は大自然を観察し、測ることはできても、
不変の法則生を保つ社会をつくることはできません。

創造と破壊、栄枯必衰を繰り返す人間社会は、
不自然であるといえるのです。

しかしながら、
大自然の営みを身に帯びた民族は存在します。

それは、縄文人。

あらゆる人間の行為は季節の如く循環的であり、
大いなる周期性の中に委ねられているとする民族こそ、
縄文人であると自負します。

今日在って、必ず明日も在ることを、
誰にでも納得させることができる一族は、
天皇家をおいて他にありません。

いかなる王家であっても、
生まれては消えてを繰り返しています。

そして、その義兄弟たるツラン。

ツランの性質については、
一般的な公開情報だけでは、
鑑識不可能であるため、

僭越ながら、
仁田三夫著『古代エジプトの遺産』より、
三笠宮様の御言葉をご紹介することで、
ご説明いたします。

(以下、御言葉)
——————————–
「大日本は神国なり。
天祖(あめのみおや)はじめて基(もとい)をひらき、
日神(ひのかみ)ながく統(すふ)を伝え給う。
我が国のみ、この事あり。
異朝(いちょう)には其のたぐいなし。
このゆえに神国というなり」。

これは、
北畠親房(1293〜1354)著『神皇正統記』の冒頭に
記した言葉と知られるが、
私がなぜ記憶しているかというと、
戦前に陸軍の学校で習ったからである。

戦後は皇国史観の本源となった発想として、
敬遠されたのであろう、
耳にすることも無かった。

ところが、最近、
急に私の胸のうちにこの言葉がよみがえってきた。
それは古代エジプトの宗教史を
考察している最中においてであった。

親房卿には申しわけないが、
この言葉の中の「大日本」を「古代エジプト」
と置き換えてもそのまま通用すると感じたのである。

「異朝にはそのたぐいなし」ではなかった。
古代エジプトにもこういう事象があったのだ。

古代オリエントの芸術は「祈りの芸術」であったと
私は解釈している。

とりわけ古代エジプトのそれは
《現世の永遠化への祈り》ともみられるし、
あるいは《来世の多幸への祈り》とも思える。

あらゆる芸術の対象は神である。

されば、
古代エジプトこそ神国あらずして何ぞや、
といいたいのである。

しからば、
古代エジプトと古代日本とはなぜ共通点があったのであろうか。
おそらく種々の要素が存在したにちがいないが、
私はつぎの重要な二点だけあげておきたい。

第⼀は、
エジプトも、日本も、
ともに周辺を交通困難な障害地帯
前者は砂漠と岩山、後者は海洋
によって囲まれており、
移民族の侵入が困難であり、
それゆえ異民族に支配されることもなく
長期間の歴史が経過したことである。

第二は、
両者ともに農業社会であった点である。
日神崇拝が顕著であったことも類似している。

その他、
王の神格化、来世祈願、女性の地位が高いこと、
秩序と安定とを好む保守的・閉鎖的社会など、
古代エジプトと古代日本との比較研究は
興味あるテーマだと考える。

ところが、
古代エジプトと同時代とはいえ、
古代西南アジアの社会は異なった性格を有していた。

その中でも最重要なメソポタミアを例にとってみよう。

ここはティグリス・ユーフラテス両河流域の沖積平野であって、
四周どこからでも侵入できる。

しかも灌漑農耕による豊かな社会であるから、
四周の荒野の遊牧民にとっては恰好の侵略目標であった。
これ以上は省略するが、
古代エジプトとの相違は把握していただけると思う。
——————————–
(以上、御言葉)

三笠宮様の御言葉のご紹介に続き、
ツランについて修験子栗原茂より
教わるところを共有します。

(以下、修験子栗原茂言説)
——————————–
ピラミッドの建造に携わったツラン、
つまり、ナイル、ティグリス、ユーフラテスの大事業に
携わったツランの発祥地はアムダリヤ、
全て文明文化と深く関わる大河の歴史人ですが、

大河すなわち大自然の営みを身に帯びた人々の奉公こそ
歴史の実そのものと思うのです。

而して、ツランの発祥は民族系としても、
ツランの特性は建国のような大事業に伴う
インフラ部門の土台づくりを本領とするため、
混血の条件も大河の特性を抜きには成立し得ないのです。

必然ツランが世界中に分布するのも当たり前だから、
学説的な民族の系統性で枠組みを設けるなど出来る訳ない
構成要素が潜むのであります。
——————————–
(以上、修験子栗原茂言説)

大変長文となってしまったため、
そろそろ締めくくります。

「公の中の私」とは、
大自然の営みを身に帯びた人間であり、
具体的な民族としては、
縄文人とツランをあげることができます。

古代から現在まで存在し、
明日も存在し続ける建築物には、
大自然の営みを身に帯びたツランの奉公を
見透かすことになるでしょう。

大自然と融合する日本建築にもまた、
大自然の営みを身に帯びた縄文人の奉公を
見透かすことになります。

「たたら製鉄」の「村下(むらげ)」の姿には、
縄文人の義兄弟ツランを見透かすことになります。

ここにこそ「歴史の実(根拠)」があるのです。

クリミア半島名水地発祥のスキタイもまた、
大自然の営みを身に帯びた民族として並ぶ
ことになるかと思います。

ただし、
ツランおよびスキタイに関する情報については、
公開情報から「本物」を見透かすことは不可能
と思われます。

一方、風猷縄学に集まるその情報は、
それらの次元とは全く異なります。

情報発信者と受信者の身に危険の及ばない限り、
私自身、覚悟をもって情報を共有していますので、
ぜひ今すぐこちらからお受け取りください。
https://st-inst.co.jp/blog/custom/fuuyuujougakukeiko4th/

それでは、また。

戦略思想研究所 中森護

無料メールマガジン

落合莞爾氏の新コンテンツや講演会の予定に関する情報、
小山内洋子氏をはじめとした新講師陣の新コンテンツや講演会の予定に関する情報を、
いち早くメールでお知らせします。

>無料メルマガのご案内

無料メルマガのご案内

落合莞爾氏の新コンテンツや講演会の予定に関する情報、
小山内洋子氏をはじめとした新しい講師陣の新コンテンツや講演会の予定に関する情報を、
いち早くメールでお知らせします。