こんにちは。
戦略思想研究所 中森です。
衆院選の結果が出ましたが、
いかなる感想をお持ちでしょうか。
私はと言いますと、
弊社公式ブログで修験子が述べるように、
「今を生きる私たちは政治が充てに出来なければ、
自分自身が自主自立の感性を高めて、
観察力と洞察力を身に帯びるしかない」
に尽きると実感しつつ、
ある対談書籍の内容を思い出していたところです。
その書籍とは、
『世界史のなかの縄文:対論』
佐原真 (著), 小林達雄 (著)
発行当初に手にした本ではありますが、
Amazonレビューを見てみると、
なかなかの酷評に思わず苦笑い。
無論、全く気にする必要はありません。
早速思い出していた文章を探せば、
すぐに見つかりましたので、
以下にシェアしたいと思います。
キーワードは「ビッグマン」です。
(以下、引用です)
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小林:
これは極論かもしれないけれど、
若者はいつも率先して新しいことを
やると言われているけど、
ぼくは若者のやることは暴力であって、
創造ではないと思う。
創造は熟練の域に達しないと到底できるものではない。
ぼくは働き盛りの人は、
文化の創造者ではなく消費者だと思っている。
そういう意味で、
お祖父ちゃんお祖母ちゃんが天寿を全うできるようになるのは、
新規の事柄を創造する条件が整ったという意味がある。
佐原:
定住化によってね。
小林:
技術とか情報とか世界観とかを整理しながら
孫に伝えることが可能になった。
佐原:
渡辺仁(一九一九〜九八)さんが
『縄文式階層化社会』(六興出版)で、
狩猟採集民が農耕を始めるのは、
退役狩猟者つまり老人たちの知恵だと書いてますね。
つまり、歳をとって行動領域が縮小するのと、
それまで蓄えてきた自然への知識・経験とが
農耕を生み出すことを可能にしたと。
小林:
あの説はおもしろいのですが、ぼくは反対なんです。
佐原:
なぜですか。
小林:
老人は目先のことに揺れるのではなく、
むしろ保守的な道を執着し続ける傾向が
一方であることが重要です。
やはり新しいことというか、
目新しいことに興味を抱いて、
何かを始めてみようとするのは若者です。
弥生と縄文の境目の時期でも、
老人は最後まで従来の生活を守ろうとしたと思う。
好奇心を発揮して縄文から離れようとしたのは、
縄文に染まり切っていない連中でしょう。
辛島の芋洗いザルが、子ザルに始まることと同様です。
それを意味づけ賛同する老人の後ろ盾があって、
現実のものとなるのではないかと思います。
佐原:
あなたはまだ若いけれど、ぼくはもう高齢でして。(笑)
しかし高齢者でも、どんどん新しいことを考える人もいる。
若くても、新しいことを考えもしないし始めもしないのが
たくさんいる。
小林:
ただ、いままで食べていたものから離れることは、
老人にはむずかしい。
佐原:
オーストラリアあるいはパプアニューギニアに
詳しい人に聞いたほうがいいのですが、
ビッグマンというのは、ぼくの理解では、
権威と力で支配するのではなく、
一応、引退していながら、何か聞くと分かっているなど、
存在感のある年長者たちです。
小林:
彼らの存在があって、ムラは情報センターになるわけです。
ムラで情報は蓄積され、発信される。
佐原:
それは、小林さんがアメリカで学んだこととの比較の結果、
出てきたことでもありますね。
小林:
ノースウエストコースト、
インディアンでもそうですが、
チーフは修羅場には出ない。
たとえば戦争になったときは
別の人間が全面に出てしゃしゃり出る。
佐原:
それは分からなくもない。
というのは、ぼくは博物館の館長をやっていますが、
最後の段階で調印とかに出ていく。
最初の段階から館長が出ていくと、
うまくいく話が逆に潰れてしまうことがある。
小林:
二重構造になっている。
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(以上、引用です)
選挙となれば、
何かと若者と高齢者の分断が指摘されますが、
それはそれとして、
「ビッグマン」、、、見つけましたでしょうか?
なにゆえ、
私が「ビッグマン」に着目するかというと、
弊社経営方針そのものだからです。
弊社経営方針はこちら。
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「天をも怨まず、人をも咎めず、下学して上達す(『論語』)」
「下」に潜んで、
在野に隠れ住む各分野の賢人・苦労人・仁徳ある人物から
謙虚に学ぶことを下学とし、
彼らとの協働により私達の理念を実現します。
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弊社は上記方針のとおり経営しているからこそ、
自信を持って唯一無二の魅力的なコンテンツを
お届けしています。
さらには、
「創造は熟練の域に達しないと到底できるものではない」
とは小林達雄氏の言ですが、
私も大いに賛同すればこそ、
「ビッグマン」から謙虚に学ぶことを
経営の第一義しているのです。
ただし、
「ビッグマン」に聞いた情報をコンテンツとして
お届けする事業には、
決定的な「デメリット」があります。
「ビッグマン」は「年長者」なのです。
、、、これ以上は申し上げません。
なにはともあれ、
落合先生は正真正銘の「ビッグマン」です。
そうであればこそ、
洞察帝王学講座・改 2681は、
すでに【第四期】を迎えて一ヶ月
経過しようとしていますが、
あと十回の撮影と配信のひとつひとつを
より一層、大事にしたいと思います。
そして、
熟練者であり創造者たる落合先生を慕う
あなたにもまた、
落合先生が発する言葉のひとつひとつを
大事にして頂きたいと強く願っています。
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それでは、また。
戦略思想研究所 中森護