こんにちは。
戦略思想研究所 中森です。
先日より、
どうしても講義に参加できなかった方のご要望に応じ、
言霊学の現実的利用法とロゴストロン概説【収録映像】
のご提供を開始しております。
お知らせにSNSを活用してほしいとのご要望もありますが、
報酬刺激を伴うプラットフォームは、
情報を消費するだけならまだしも、
情報中毒を引き起こす場でもありますので、
弊社の理念に基づき活用を控えさせて頂いております。
すでに自分が知っていることをもっと知りたいという
好奇心のパラドックスは、
人の心を「閉じられた空間」へと追い込みます。
天に開かれた空間の情報を組み立て、
意を発する生き方に目覚めることが弊社の理念。
何卒、ご了承お願いいたします。
ところで、
言霊学の現実的利用法とロゴストロン概説【収録映像】
の内容はまさに天に開かれた空間の情報そのものです。
その所以を、
『言霊学事始―山腰明將講演録
『言霊』から始まる新言霊学宣言』
言霊学会 (著), 山腰明將 (著)
監修者(七澤賢治)解説から引用して、
ご説明いたします。
(以下、引用です)
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明治天皇の御製に
「天地もうごかすといふ
ことのは(言の葉)のまことの道は
誰かしるらむ」(明治40年)
がありますが、長らく、
言霊に関わる伝承は宮中祭祀の中で
秘密裏に行われてきました。
これらは、
神(カミ)→君(キミ)→臣(オミ)→民(タミ)/忌(イミ)
の階層構造において、
カミの言葉をオミが取り次ぎ、
キミに伝え、タミに及ぼすという役割や、
イミ、すなわち鎮魂の役割を担うものでした。
これらの儀式には、
宣命と呼ばれる「神の言葉」が必須であり、
平安時代の律令解説書である『令義解』に
これに関する規定があります。
宮中祭祀の秘匿性が次第に失われるようになった幕末以降、
宣命に似た神がかりの言葉が教派神道各宗で語られますが、
構造としては、同様の性格を持っていたと言えます。
これまでの言語社会構造では、
日本の支配階層のみが「神の言葉」に
触れるようにされていましたが、
今後の日本語は、
より普遍性を持つべきだと思います。
タミがオミ、キミの視点から「神の言葉」に接することで、
私的な利害を超えた「公の判断」を多くの人が行えるようにする
社会構造ができるのではないかと期待しています。
それを実現するのが言霊なのです。
「日本語には特異な力がある」というと、
ややもすれば、根拠薄弱な日本文化優位論や、
日本人が他国人よりも優れているという偏狭な
民族主義と混同・誤解されますが、
そうではなくとも、どの国もどの人も、
日本語に接することによって言霊の力に
あずかることができると考えています。
現状、例えば日本語を話せるイギリス人は9万人、
ロシア人は8万人とされ、日本語を扱える外国人は
次第に増えていきます。
事実、日本に派遣されたイエズス会士が20年ほど
滞在する中で人間が軟らかくなったのは、
日本語を話せるようになったからだという、
上智大学の渡部昇一教授の見方もあります。
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(以上、引用です)
タミがオミ、キミの視点から「神の言葉」に接する、
とは具体的にどういうことか。
清原国賢による『日本書紀』「跋文」に、
「聖徳太子三才の源を察(つまびらかに)し、
三國[日本、唐、天竺]の起りに達す。
故に始[初]めて漢字を以て、
神代の文字の傍に附る。
爰(ここ)に於て吾が邦の人侵(ようや)く
典経の旨を量り識るを得る。」
とあるとおり、
神代文字に「漢字を当てる」ことによって、
ようやく日本国内の人々は経典の趣旨についての
見識と理解を深めていったのです。
もっとも、
これもまた所詮ツクヨミであって「指月の譬」
に過ぎないのかもしれません。
されど、漢字というツールを活用することにより、
タミがオミ、キミの視点から「神の言葉」に「接する」
ことができたのです。
そして、
「神の言葉」に「接する」ための新たなツールが
開発されました。
それが七澤賢治氏が開発したロゴストロンです。
今回の講師である石原政樹氏も事業に関わっています。
ロゴストロンもまた「指月の譬」の範囲にあるのでしょうが、
「公の判断」に基づく社会構造を「世界」に実現する未来を
指し示すものと確信します。
と言いますのは、
「どの国もどの人も、
日本語に接することによって言霊の力に
あずかることができる」
ことを担保する証言があることを、
石原氏からの伝聞で知ったからです。
早速ご紹介しましょう。
『江戸の智恵 「三方良し」で日本は復活する』
養老 孟司 (著), 徳川 恒孝 (著)
(以下、引用です)
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日本には、先人が苦労して西欧の技術や文化を取り入れ、
自国語に翻訳してきた歴史がある。
杉田玄白以来、母語で自然学を教えられる国は、
アジアで日本しかいない。
例えば、中国では、科学用語ををみると、
中国語で対応する言葉がないので、
軒並み日本語から借用している。
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(以上、引用です)
引き続き、もうひとつご紹介します。
『〈中国からの便り〉日本から中国へ伝来した和製漢語
(国字を忘れた日本人)』
中国人学者 王彬彬
出典につきましては、
2002年10月14日のWEB掲載とのことですが、
原文を検索できておりませんことをご了承ください。
(以下、引用です)
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現代中国語の中における日本語は、
数量としても驚異的ですらある。
統計によれば、私たちが、今日、使用している
社会、人文、科学書領域の名詞や述語の70%は
日本から輸入したものだ。
これらは日本人による西洋言語の翻訳を経て中国に伝来し、
中国語の中に牢固たる根をおろしたのである。
私たちが、毎日、立派な議論をたたかわすのも、
瞑想にふけったり、思考したりするのも、
東西世界を語るときに使用する概念は、
ほとんど日本人がつくってくれたものである。
ここまで思いいたると、実に鳥肌が立つぐらいである。
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(以上、引用です)
原文を検索できなかったため、
同様の内容が記載されている秋田大学論文概要にて補足します。
https://www.akita-u.ac.jp/eduhuman/graduate/abstract_pdf/08-015.pdf
いかがでしょうか。
少なくとも私が知る限りは、
中国に和製漢語を普及させたと自慢している
日本人はいません。
『江戸の智恵 「三方良し」で日本は復活する』
においても事実を述べているに過ぎません。
つまり、
私的な利害を超えた「公の判断」による普及なのです。
だからこそ、日本語が持つ特異な力、
即ち言霊は天に開かれた空間の情報といえるのです。
天に開かれた空間の情報といえば、
鳥のさえずりもそうでしょう。
鳥はコミュニケーションに用いる発生信号を
学習によって獲得することができます。
とりわけオウム目、スズメ亜目の鳥は、
人間の言語を模倣します。
一部の哺乳類と爬虫類を除き、
二足歩行を可能とする現生動物をヒトと鳥類です。
鳥のさえずりから言語の起源を探ろうとする研究者もいて、
ヒトと鳥類の共通点には私も高い関心を持っています。
やや脱線しましたが、
言霊学の現実的利用法とロゴストロン概説【収録映像】
の内容はまさに天に開かれた空間の情報そのものである
ことを少しでも共感頂けますと嬉しいです。
映像の内容はこちらでご紹介しておりますので、
ぜひご確認くださいませ。
https://st-inst.co.jp/pay/p/66dfnjw4
それではまた。
戦略思想研究所 中森護